花桃の里
天竜相津花桃の里は、3月から4月に花桃が咲く時期にはとても混み合う道の駅。
私は、たまたま待ち合わせ場所にしたので、初夏に初めて訪れました。
小さな道の駅で、トイレと店舗と食事処があり、綺麗なアーチ状の橋が見えます。何の気なしに訪れましたが、里には500本もの花桃が植えられていて、花見の時期には手作りの限定饅頭が売られていて、近隣も自然に囲まれて探索できる最高の観光スポットです。
里の周辺を探索していると、橋の幅に違和感が。狭いのです。人工芝が引かれていて、車も通れないのにすごく立派な橋。
何故だろうと、歴史を調べてみたところ、ここにはかつて、旧国鉄の佐久間線という鉄道が引かれる予定で、静岡県の遠州地方と長野県伊那地方を結ぶ計画。なんと道の駅ではなく鉄道の駅ができる予定だったという、過去がありました。
1967年に着工してもう半分は出来上がっていたのに、40年以上前に頓挫してしまった。このまま建設を続けて開通できても、採算が見込めないと判断されたそうです。
利用者が少ないと判断されたという事か?それなら計画段階で分かりそうなものだし、そこが一番大事な事じゃないか・・など色々想像を巡らせながら、かつての線路になる予定だった橋を感慨深い思いで渡りました。
何年も、大きな橋脚だけが取り残された状態だったそうですが、地元の方たちの協力のもと、大きなアーチを付けて橋として利用されるようになり、花桃の里の目印にもなっています。
さらには完成していたトンネルも使われない事から、自然の貯蔵庫ワインセラーとして、営業しています。
歴史を知って里を探索をするのと知らないのとでは、かなりの違いがありますね。
ちなみに売店には手作りのお饅頭が売ってますが、工場で作って取り寄せた土産品ではない、地元の方の手作りというのがすごい。体に良く素朴な味わいで、毎日食べても飽きないそうです。わらび餅なんかはとても綺麗で、京都から取り寄せた高級原材料で手作り。なのに値段が300円でお釣りがくる程。
天竜はコンビニを見つけるのも大変なほど長閑な地域ですが、ここを目的地として観光目的で、また来たいなと思いました。